PR事業で起業!東大→大学院→大手電機メーカーのキャリアから、起業家として飛び出した理由

自分の経歴と現状のビジネスについて

Minoruと申します。東京大学・大学院の修士課程を修了後、大手電機メーカーに就職しました。社会人6年目です。現在は、会社員として勤めながら、広報PR事業”PR ONE”を起業して、クライアント企業の広報PR活動をサポートしております。まだまだ小さいながらではありますが、自分の事業で売り上げを出すことができ、楽しみながらビジネスをやっています。

起業でキャリアチェンジ

大学院から大企業に就職して迷走の日々

 将来的に起業できたらいいな、と心の奥深くでは思っていましたが、これまで現実的には考えていませんでした。大学・大学院時代は化学を専攻し、毎日実験を繰り返す日々でした。理系の大学院となると、就職活動で研究開発職でメーカーに就職する人が多く、私も何となくメーカーを中心にみていました。ただ私の場合、実験や根本的なものづくりの大変さが身に染みていたため、研究開発職は志望しませんでした。自分の持っている知識を生かして、さらに勉強して知識を深められる仕事に就きたいとは考えていましたが、研究開発職のようにたくさんの実験装置を必要とせず、パソコン1台あればできる仕事がいいと考えていました。また、研究開発職は作業着を着て実験器具で散らかった部屋の中で仕事をしているイメージがあったので、私はスーツを着てオフィスで働きたいと思っていました。そこで、以前から興味があった理系の法律の分野で就職活動を進め、大手電機メーカーの法務部門に就職することが決まりました。
 実際に法務部門に就職してみると、勉強をして知識を深められる点や、パソコン1台あれば仕事ができる点では、自分の想像通りでした。しかし、理系の法律の分野に以前から興味があったのですが、それは法律に対する表面的な興味であることに気づかされました。法律を勉強していくにつれて、法律の堅苦しい文章になかなか慣れず、法的文章は同じ文章であっても読む人によって解釈が異なり、時には屁理屈のような解釈をする場面があることに抵抗を感じ始めていました。また、裁判、係争というキーワードも耳にすることがあり、そういった争い事には積極的に関心が持てませんでした。働く環境という意味では自分の想定通りだったのですが、この分野に対する自分の下調べが足りずに就職してしまったと後悔するようになりました。
 そこで、自分はどんなことに興味があるのか、どんな分野にチャレンジしたいか、何の専門家になりたいか、考えるようになりました。私は行動力のある人間ではないのですが、自分が興味を持ったことを調べたり、本を読んでみたり、セミナーに参加してみたり、ということを少しずつやっていくようになりました。こういったことを積み重ねていくうちに、自分はマーケティングやブランド、認知度を上げる、といったところに興味があるのではないかと思い始めました。
 そして、自分の興味があることがある程度わかってきたところで、今度は転職や部署異動を考えるようになりました。そこから、転職コンサルタントに相談したり、転職サイトに登録して案件を探したり、社内で部署異動のために他部署の人と面接したり、転職支援のスクールに通ったり、と色々と試してみたのですが、自分としては満足のいく選択肢にはなかなか出会うことができませんでした。現状で大手企業に勤めているということもあり、転職すると収入が減ってしまう、労働時間が増えてしまう、上司との人間関係も面倒だ、などと考えてリスクが大きく感じられたからです。また、それ以上に、どの選択肢も「これだ!」と思うことがなくイマイチしっくりきませんでした。

会社員であることの不自由さと起業

 なぜどの選択肢もイマイチだったのか、改めて考えてみると、転職しても部署異動しても、結局自分は会社員のままだからということに気づきました。職場を替えても自分が会社員という立場を取っている限り、自分でコントロールできることはほとんどありません。会社員であれば1日8時間労働は必須ですし、その8時間は会社の中に閉じ込められますし、仕事を選ぶことや断ることもできません。給料もボーナスはありますが基本的には時給で働いているので、確実に給料をもらうことはできますが大きな金額はもらえません。また、多くの大企業は60歳で定年退職で、老後に収入がなく年金生活となると生活のクオリティを落さざる得ません。自分が欲しいものは、キャッシュリッチ、時間リッチになることだと気づきました。
 そこで、私は現在の電機メーカーに勤めながら、起業して自分のビジネスを始めることにしました。起業するからには好きなことをやりたいと思い、自分の過去を遡って自己分析したり、毎日の生活の中で何をやっている時間が楽しいか、など色々と考えました。その結果、コストパフォーマンスの良い家電を選んで使ってみたり、知っている知識を他人に教えてあげるコンサルティングのようなことが好きだと気づきました。そこで、まずは起業の準備として、家電に関するブログを立ち上げて記事を書いてみることと、ミステリーショッピングリサーチというサイトに登録してお店の覆面調査員をやってみることにしました。しかし、家電は好きだったのですが、家電に関してブログで発信して家電に詳しい人になる、というところにイメージが湧かず、家電をビジネスにしたいわけでもないことに気づき、家電のブログをすぐにやめてしまいました。また、お店の覆面調査員はお店の改善点をアドバイスできる点では良かったのですが、もっと根本的にお店の集客のつながるような活動がしたいと思うようになりました。この時点で、自分はどんな事業が合っているか、かなり悩んだのですが、やはり自分はマーケティングや認知を上げる、というところに興味があることを再認識しました。そこで、以前にセミナーで勉強していた”広報PR”の分野で、クライアント企業の製品やサービスの認知を拡大する広報PR事業をスタートしました。

未経験であっても自己投資でビジネスにできる

 私は新卒で就職した電機メーカーでの業務に面白さが感じられなかったため、起業することで興味がある広報PR事業を始めることができました。私はもともと起業するためには、会社に長く勤めて、特定の分野で多くの経験を積む必要があると思っていました。実際に起業している人の中にはそういった方も多いと思います。しかしながら、私のように、勤め先の業務とは別の分野で、未経験だけれどもチャレンジしてみたいことがある人は多いと思います。そうであれば、自分が興味のある分野で、セミナーを受講したり本を読んだりインプットをして自己投資することから始めると良いと思います。私も広報PRに関するセミナーを定期的に受講しており、その中で得た知識をビジネスに生かして、クライアントの皆さんに提供しています。もちろん勉強したからといってすぐにお金を稼げるようになるわけではありませんが、その分野を純粋に面白いと感じることや既にビジネスをしている人から話が聴けることが、自分のビジネスを始めるにあたって大事なことです。一度や二度ではなく、継続して自己投資して学んでいくことが大事で、私もこれまで、マーケティングやPRのセミナー、プレゼンテーションのスクール、パーソナルジムなど色々なことに自己投資してきました。しっくりこないものや当たり外れもありますし、1回あたり数万円から数十万円はかかってしまうのですが、それも自分の未来への投資と割り切って使うことが大事だと実感しました。そして、かかったお金の分だけ、自分のビジネスで回収しようという目標にしています。

評論家にならずに仮決めで即行動するマインドが大事


 私は起業する前に、このビジネスは競合が多いレッドオーシャンだからダメだとか、SNSで自分のプロフィールをちゃんと決めてからSNSを始めたいと考えていて、結局何もしない状態が続いていたことがありました。こういう人は結構多いと思います。あれこれ考え始めると自問自答を繰り返して、自分に対する評論家みたいになってしまいキリがありません。まずは、明日やることを2、3個紙に書き出して、実際にやってみることが大事です。例えば、明日はビジネス用のSNSを開設して1つ投稿してみる、気になっているセミナーに申し込んでみる、いいなと思うホームページを真似して作ってみる、何でもいいと思います。すぐに行動できることを設定してやってみることがポイントです。何か1つやってみると小さくても結果が出て、うまくいったかどうかによって、次に何をやればいいか自然と分かってきます。重要なことはじっくりと考えても良いですが、大体のことは全ての選択肢を考えることよりも、一つの選択肢を仮決めしてやってみて大丈夫です。結局、ビジネスはこれの繰り返しで、もっと進めていくとPDCAを回して、売り上げにつなげていくことができます。

これから起業したい皆さんへ

 未経験だと就職は難しいかもしれませんが、未経験でも起業であればやってみたいことに挑戦できます。私は起業でキャリアチェンジができました。そして、自分がやりたいことをビジネスにしてから、もっとクオリティの高いサービスをクライアントに提供したいと思うようになり、自己投資してインプットすることにさらに拍車がかかっています。これからもっと事業を拡大していく予定なので、平日も土日も関係なくやることは山積みですが、自分のビジネスなので楽しくやっています。起業は、未来の自分がやりたいことをできていて、キャッシュリッチ、時間リッチになる第一歩です。

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