「起業で失敗すると、一体どんな末路をたどるのだろうか?」
「借金で首が回らなくなるひと、逆に再起して起業家として成功する人もいるのか?」
この記事を読んでいる方は、そんな疑問を抱えているのではないでしょうか。
今回はそのような疑問に答えながら、起業に失敗の原因や具体例、失敗しないようにするための方法も合わせて紹介していきます。
起業に失敗した人の末路
まず結論から。起業に失敗というと、社会復帰ができなくなり借金取りに追われるような生活をイメージするかもしれません。
しかし、よほど無理な借り入れをしない限りは、そのような事態はとてもまれなケースです。
個人で小さくビジネスをスタートした場合は、そもそも借り入れ自体も難しいので、多くの場合は以下のようなパターンをたどります。
起業で得られたスキルを持って再チャレンジ
起業とは、いわば未知へのチャレンジの連続です。その高い経験値を持って、次なる起業をして、軌道に乗せるひとが多くします。
起業を初めてするとなると、
- サービス開発は?
- 価格設定は?
- 集客は?
- 営業は?
- 採用は?
- 補助金、助成金は?
- 顧客のクレームをどうやって処理する?
- 資金計画は?
・・・などなど、一会社員と働くだけでは得られない経験を積むことができます。
これは本や座学でインプットしただけの体験とは大きく質が異なるため、その情報をもとに再チャレンジし、起業家として生きていく道です。
社会復帰、他の会社へ転職
一度起業に失敗して、その後会社員にもどるパターンもあります。先程の通り、起業によって得られた高い経験値は、会社員としてのビジネススキルを伸ばすためにも大いに役にたちます。
そのような経験を持った人を、スタッフとして迎え入れたいと考える会社も多くあり、転職(多くの場合、規模の小さいベンチャー企業)していきます。
起業の失敗の定義と原因
続いて、そもそも起業の失敗とはどういう状態か?と、それが起きる原因について解説します。
起業の失敗の定義と原因
これは大きく分けて2つあります。
1つ目:資金が足りなくなり倒産する
いわゆる「倒産」と言われるものです。
2020年(令和2年)は、全国の企業倒産数は7,773件とされています。
東京商工リサーチの結果はこちら
つまり、キャッシュが足りなくなり期限までに支払いができない状態になることです。
「黒字倒産」という言葉もある通り、企業はたとえビジネスが黒字であっても、資金が枯渇すると倒産してしまいます。
自分が行っている事業がこの状態になり、「債務不履行」(= 支払うべき金額を期日内に払えないこと)が起きることが倒産を意味します。
起業を経て会社経営を行い、このような状態になると、起業は失敗です。
これが起きる原因は様々です。
例えば、以下のようなものがあります。
- 売上見込を楽観してしまう
- 売上が安定していないうちに人を雇ってしまう
- 固定費が大きい投資(不動産)をしてしまう
- 初期投資(システム開発など)をかけすぎてしまい回収できない
これらを避けるためには、しっかりとした資金計画が必要です。
2つ目:メンバーが離散する
起業をしてある程度の規模(5名以上)の組織になってくると、そのメンバーで同じ方向に向かってビジネスを進めていく必要があります。
しかし、赤の他人が集まって、エネルギーを同じ方向に集めるというのは大変むずかしい作業です。多くのベンチャー企業が、以下のような悩みを抱えます。
- 理念や経営哲学の理解のズレ
- 仕事の量や報酬に対する不公平感
- コミュニケーション不足による人間関係の悪化
このような課題を解決しきれない結果、組織から人が離れるといった話は良くあります。
最終的に、社長一人だけが残り、ビジネスが回らなくなり事業をたたむことにする、といったケースもあります。
3つ目:諦めて行動しなくなる
実は、1番多い例がこちらです。
例えば「英会話教育で起業をしよう!」と心に決めて動き出した場合、1番苦労するのは顧客を集めること。
どんなビジネスでも集客は苦労をするポイントです。多くの人がうまく行かず、起業のためのアクションを取らなくなっていきます。
行動をしていないので、当然起業は進まず、いつしか忘れてもとの生活に戻っていく、というのが良くある起業の失敗です。
この原因としては、
- エネルギー(モチベーション)不足
- やり方がわからなくて手が止まる
この2つが大きくあります。
起業やビジネスには正解がないので、小さくテストをくりかえしながら、1番効果的な施策を打ち続ける必要があります。
それは非常にエネルギーが入りますし、正解がないため手探りで前に進むような感覚です。そのため、エネルギーが枯渇して、元の生活に戻ってしまう人が多くいます。
起業で失敗しやすい例
つづいて、起業で失敗しやすい事例について説明します。
起業の目的が不明確
なぜ起業をしたいのか?この問にはっきりと答えられないと、起業に対するモチベーションは簡単に失われていきます。
ここが不明確のままビジネスをしていると、いつしか手段の目的化(起業すること自体が目的)となってしまいます。
最初に、起業によってどのような状態を作り出したいのか?をはっきりと言語化して、都度振り返りましょう。
資金計画についての見通しが甘い
ビジネスをするにあたって、常についてまわるのがお金の見通しです。
・どれくらい売上が立つ見込みなのか
・どれくらいコストがかかる見込みなのか
このふたつの見通しが甘いと、起業はすぐにうまく回らなくなります。
売上については「そう簡単には上がらないものだ」と想定し、獲得のための計画を厚く作成することが重要です。また、コストについては「もっと掛かるかもしれない」とシビアに想定することがおすすめです。
人に対する感謝がない
起業において1番大切なのは、「相手に価値を提供する」というマインドセットをもつことです。
つまり、他者に対してポジティブな影響を与え続けることが必要となります。多くの方とやり取りをする中で、感謝の気持ちを伝えるというのは、とても基本的な価値提供です。
これがないと、周囲からの応援をもらえず、起業が失敗に近づきます。
起業の失敗を回避するために
では、具体的にどのようなアクションを取ると、起業の失敗を防ぐことができるのでしょうか?上記を踏まえて、4つのポイントをお伝えします。
毎日30分でいいので起業のアクションを取る
人はだれでもいきなり大きな習慣を取り入れるのには苦労するもの。
1日、15分×2回だけでよいので、起業のためのアクションを取りましょう。継続をすることが唯一の成功の方法です。
自分のモチベーションの上げ方を正しく理解し、まずは小さくエネルギーを注ぎ続けることが大切です。
小さく始めて出費は抑える
いきなり大きく投資するのではなく、まずはできるところから始めましょう。
例えば英語を教えるのであれば、いきなり店舗を借りるための事業計画書を作るのではなく、まず身の回りの英語を必要としている人に、1時間500円で教えるところから開始しましょう。
これによりコストもリスクも抑えられて、小さくPDCAを回すことができます。
仲間を見つける
一人で作業をしていると、どうしてもエネルギーが落ちていくもの。
同じように起業を志す仲間を見つけて、一緒にモチベーションを高め合うことが有効です。
あなたの周りには、あなたの起業に協力してくれそうな人は何人いますか?人を巻き込むことで、起業に対するエネルギーを維持しましょう。
メンターを見つける
起業を進めていくと、必ず壁にぶち当たります。
迷ったときに相談できる相手がいるのは心強いものです。起業をすでに経験している先輩を見つけて、アドバイスを受けられる環境を整えましょう。
最後に:起業の成功の最初のステップとして
起業の失敗を防ぐための環境を一人で作り上げるのは、難しいものです。
一人で苦労するよりも、すべての環境が整ったスクールに入ることで、起業に集中する環境を整えることが近道となります。起業スクールCash Engineでは、初回相談を、現役起業家が無料で乗っています。